糖尿病の薬はいくつの群に分かれるのか
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糖尿病で使う薬は、その名前ではなく体のどこに働くかによって群へ分けられています。いくつの群になるかは、その一覧を誰がつくったかによります。下の表には九つの家族があります。箱の上の名前は商品名で、本当の区別は肝臓、膵臓、腎臓、腸のあいだの分担にあります。
薬局の台に並んだ二つの箱は、同じ仕事をしているように見えます。していません。ひとつは肝臓が夜に血液へ送り出すブドウ糖を減らし、もうひとつは腎臓がこしたブドウ糖の一部を尿へ送り出します。薬を分類するのは箱の上の名前ではなく、体のどこに働くかです。
| 群 | 働く場所 | していること |
|---|---|---|
| ビグアナイド(メトホルミン) | 肝臓 | 肝臓が血液へ渡すブドウ糖を減らします。 |
| スルホニル尿素 | 膵臓 | ベータ細胞にインスリンを出させます。 |
| グリニド | 膵臓 | 同じ細胞を食事の時刻に合わせて促します。 |
| チアゾリジン | 筋肉と脂肪組織 | 組織のインスリンへの反応を強めます。 |
| DPP-4阻害薬 | 細胞の表面 | 食事のホルモンを分解する酵素を遅くします。 |
| GLP-1の仲間 | 膵臓、胃、脳 | インスリンの分泌を食事に結びつけ、胃を遅くします。 |
| SGLT-2阻害薬 | 腎臓 | こされたブドウ糖の一部を尿へ送ります。 |
| アルファグルコシダーゼ阻害薬 | 小腸 | でんぷんが分かれる速さを遅くします。 |
| インスリン | すべての組織 | 足りないホルモンを外から補います。 |
表の行の数は世界で共通ではありません。ある一覧はインスリンを別に置き、ある一覧はここにない古い家族も数えます。行の数は臓器の数より多くなっています。膵臓には二つの家族が別の時刻で働きかけているからです。本当の情報は真ん中の列にあります。同じ家族から来た箱は体の同じ扉を押し、別の家族から来た箱は別の扉を押します。家族を知ることは、名前を知ることより多くを語ります。腎臓からブドウ糖を出す箱と、胃を遅くする箱は、一日の流れに同じ跡を残しません。
指針はこれらの名前をはしごのように並べてはいません。診療基準では薬の選択そのものが長い一章になっていて、決めるのはその人があわせ持っているほかの状態です。世界保健機関は2025年にGLP-1の仲間を必須医薬品の一覧に入れました。すべての人にではありません。2型糖尿病があり、心血管か腎臓の病気があり、肥満のある成人に対してです。
手帳の表側には三つの列が収まります。箱の名前、有効成分、働く臓器です。有効成分は商品名のすぐ下に小さな字で書かれています。最後の列を埋めるのはひと晩の仕事です。あとはそこに残ります。朝食で飲む薬と夜に飲む薬が、なぜ別の時刻に結ばれているのかも、その列が語ります。名前は忘れますが、臓器は忘れません。
- 口から飲む薬はすべて同じ群に入るのですか。
- 入りません。口から飲むことは分類ではなく、飲み方にすぎません。同じ棚の錠剤が、とても違う臓器を見ています。
- メトホルミンのほかに薬はありますか。
- あります。メトホルミンはビグアナイドの家族です。膵臓、腎臓、腸を見ている家族が、表に別々に並んでいます。
- インスリンもひとつの群として数えるのですか。
- 数えます。ほかの分類が体の仕組みを押すのに対して、インスリンは足りないホルモンを直接補います。だから1型でも2型でも出てきます。
- 薬の名前をおぼえる必要がありますか。
- ありません。その箱がどの臓器を見ているかを知るほうが役に立ちます。同じ家族の別の名前が来ても驚かずにすみます。
参考資料
- American Diabetes Association Professional Practice Committee. 9. Pharmacologic Approaches to Glycemic Treatment: Standards of Care in Diabetes—2026. Diabetes Care. 2026;49(Suppl 1):S183–S215. doi:10.2337/dc26-S009
- World Health Organization. WHO updates list of essential medicines to include key cancer, diabetes treatments. Geneva: World Health Organization; 5 September 2025.
- Bailey CJ. Pharmacological therapies for type 2 diabetes: future approaches (narrative review). Diabetologia. 2025;69(1):20–35. doi:10.1007/s00125-025-06581-6
- Türkiye Endokrinoloji ve Metabolizma Derneği (TEMD). Diabetes Mellitus ve Komplikasyonlarının Tanı, Tedavi ve İzlem Kılavuzu-2026. 17. Baskı. TEMD; 2026. ISBN 978-625-99759-8-6
- Klinik Endokrinoloji ve Diyabet Derneği (KEDD). Tip 2 Diyabet Farmakolojik Tedavi Kılavuzu. Yenilenmiş 2. Baskı. KEDD; 2023. ISBN 978-605-74516-0-6