体重と糖尿病のあいだには何があるのか
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決め手になるのは体重計の数ではなく、脂肪が体のどこにたまっているかということです。2型糖尿病では、肝臓と膵臓にしみ込んだ脂肪がインスリンの仕事を崩します。同じ体重の二人の姿がたがいに似ないのはそのためです。体重は強い要素ですが、ひとりで働く要素ではありません。
2型糖尿病では、脂肪の組織が体のどこでも同じふるまいをするわけではありません。皮膚の下の脂肪はどちらかといえば静かなままです。腹の中で臓器のあいだに落ち着く脂肪のほうは、まったく別のところへ荷を下ろします。この脂肪が出す遊離脂肪酸と炎症の使いは、血液をまっすぐ肝臓へ運ぶ血管に注がれ、濃いまま臓器へ届きます。荷が大きくなるほど、肝臓はインスリンの声をより聞かなくなります。夜のあいだ血液へ糖を送るのをやめず、朝に測る値が高く出るのはそのためです。
肝臓にたまった脂肪はそこにとどまりません。その一部は脂肪の包みとして血液へ返され、膵臓の中に落ち着いて、インスリンをつくる細胞のあいだへ散らばります。脂肪に囲まれたこれらの細胞は、食事が来たとたんに速く応える力を失います。こうしてたがいを養う二つの輪ができます。肝臓の輪が膵臓の輪を大きくし、膵臓の輪が肝臓の輪を大きくします。二つの臓器はたがいを遠くから眺めているのではありません。あいだのやりとりは血液を通してたえず回っています。
輪は反対の向きにも回ります。エネルギーの不足が続くと、肝臓の脂肪は数日のうちに解け始めます。膵臓が立ち直るには何か月もかかります。よくなることもこの順に従います。まず空腹の側の姿がやわらぎ、食事のあとの応えが立ち直るのはそのあとに見られます。大きな指針は、はじめの体重の小さな部分を失うことでさえ血糖のつり合いに触れると書いています。もっと大きく失われたときには、値が糖尿病の薬なしで糖尿病の範囲の外へ出て、しばらくそこにとどまります。この状態を寛解と呼びます。誰でどれだけ続くのかは別の記事が扱っています。
この姿のあまり知られていない面はこうです。やせて見える人にも2型は出ます。新しく診断を受ける人のうち、見過ごせない割合がふつうの体重の範囲にいます。個人の脂肪のしきい値という考えはここから生まれます。どの体にも、脂肪を害なくたくわえられる境目があり、この境目は人によって大きく違います。自分の境目を越えた人は、外からは細く見えても臓器に脂肪を積みます。自分の境目をまったく越えていない、体重の多い人では、血糖のつり合いが何年もその場に立っています。この境目がどこにあるかは、越えられたときにようやく分かります。
脂肪がどこにあるかは直には見えません。腹の中に落ち着く脂肪は体重計に自分を見せません。体重のそばで腹まわりのような体の寸法が見守られるのはこのためです。体重計は合計を与え、腹まわりの寸法はその合計がどこへ散らばったかについての合図を運びます。肝臓と膵臓の中の脂肪のはっきりした像は、画像の方法でしか出てきません。
年齢、遺伝、運動の量も同じ式の中にあります。副腎皮質ホルモンの薬といくつかの抗精神病の薬は、体重と血糖のつり合いに効くと知られている薬の群に数えられます。短い眠りもインスリンの応えを弱め、しかもそれを脂肪の量をまったく変えずに行います。1型糖尿病では仕組みがまったく別のところ、免疫から始まり、これらの輪の外にとどまります。体重をただひとつの咎める相手と数えることは、起きていることを語るのに足りません。肝臓と膵臓のあいだで回るやりとりは、体重計が見せないところで続いています。
参考資料
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